8日、よこはま「万作・萬斎の会」に行って来ました。
番組表は以下。
- 連歌盗人
- 男:野村万作、男:石田幸雄、何某:野村万之介、後見:深田博治
- 狂言芸話(7)
- 野村万作
- 賽の目
- 聟:野村萬斎、舅:野村万之介、太郎冠者:月崎晴夫、聟:深田博治、聟:高野和憲、娘:竹山悠樹、後見:時田光洋
連歌盗人はよかったですね~この3人の組み合わせもいいですし話の内容も笑いあり謡あり舞ありで。
お金がなくて連歌の会の当番が出来ないからちょっと裕福な家から道具を1、2拝借してこようってことで夜中人の家に入り込んでるのに、「まだなんも盗ってないし」とか言って悠長に添え発句なんて始めちゃうのがのんびりしているというかなんと言うか…狂言らしいです。
万作さんが石田さんのところに向かう際に「あっちもビンボー人だからどーだかなぁ」みたいなことを言ったりとか、盗みに行った先の何某に見つかって謝る際に「この小盗人(万作さんのこと)なんてわざわざのこぎり準備してきたんですよ!」なんて言っちゃうあたり、結構仲のよい、似たもの同士なのいかなと思ってついつい笑ってしまいました。
狂言芸話。
よこはま万作・萬斎の会はこれを目当てにきているといっても過言ではないです。
普段あまりお話を聞く機会のない万作さんのお話が聞けるんですもん。
また万作さんが面白いんですよねー。
サントリーホールでの成人の日コンサートで尺八の藤原道山さんと出たときも長嶋話とかですごく盛り上がったし。
本日のお題は「翁・三番叟」。
「昨日はちょっと楽屋の裏話を喋りすぎまして、ちょっとまずかったかなと思いましたので今日は控えめに喋ろうと思いますが…」
なんてことを言っていた万作さん。そんなセーブしなくていいですよーなんて思っていたのですが、結構喋ってくれましたよ(^_^;
以前、千歳(だったかな)の遠藤六郎さんという方がちょっと遅く着いた時、どなたかが(失念しました)「えんどー、ろくろーさん(「遠路、ご苦労さん」)」なんて洒落を言ったとか。
野村又三郎さんは、「解説の時に面を出して『これが面(おもて)です。(ひっくり返して)これが裏です』なんて言うんですよ。あの人はいつもそうです」とか。
あと又三郎さん、洒落を言う時はいつも間が出来るので、洒落を考えてるなーとすぐ分かるんだそうです(^_^;
あと翁の前には鏡の間だったかな、で神酒を頂くそうなんですが「飲んだふりだけの人もいれば、わざわざ杯を下げてなみなみ注いでもらう人もいます。私の親父がそうでした」とか。
いつも身振りなどを交えながら話してくださるのですが、マイクをおいて身振りをした後にマイク持つのを忘れて話に夢中になりそのうちマイク持ってないことに気づかれたり。
失礼かもしれませんが、万作先生がお話される時はいつもかわいい。
最後は賽の目。
番組表の演目解説によると、この曲は上演が非常に稀で萬斎さんが復曲したんだとか。
男が娘と結婚できるということになって、娘が被きつきで出てきたところあたりまで見て「あーいつものパターンで、被きを取ったら娘が不細工で男が追っかけまわされて終わるのね」と思っていたら最後でびっくり。
追われて入るんじゃなくて、娘に背負われて入りましたよ!
しかも萬斎さん、妙に身軽に娘に飛び乗ってた(^_^;
ハムレット見た時も思ったけど、あの人はホント身軽だわ~。四十路になっても運動神経のよさは健在なのね。
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